ある日、処方箋を持ってAさんが薬局を訪れました。
Aさんには普段から粉の便秘薬をお渡ししています。
「今日はいつもの便秘の薬の量が変わってますね?」
1日2回服用が、1日3回に変更になっていました。
「ええ。先生に頼んで変えて貰ったんです。」
「今までの量だと、調節しにくかったですか?」
(注)便秘薬はその日の体調などにより、飲む量や回数を加減して飲んでもらいます。
「う〜ん 普段は大丈夫なんだけど、1日に3回飲まないとお通じないときがあるのよ。」
「ああ。それで1日3回に変わっているんですね。」
薬袋から薬を取り出し、話を続けようとしたとき。
「あらっ!?いつものと違うじゃないの!」
この薬は、量によって袋の色が違います。今回処方された量が変わっていたために袋の色が変わりました。
そして・・・Aさんの顔色も・・・赤く赤く・・・・
「私はいつもの(量)を3回分でほしかったのよ!!」
と、突然怒り出しました。
「行き違いがあったようですね。すぐ先生に聞きますね。」
「時間がかかるんでしょ!?わたしは急いでいるのよ!そんな待っていられないわ。また来るから、きいといてちょうだい!!」
ふるふる震えて憤怒の表情。
「すぐ返事もらえるようお願いするので。少しだけお時間いただけませんか?」
「急いでちょうだい!!」
取り急ぎ病院に問い合わせ・・・
幸いすぐに返事をいただけました。
「Aさん、お待たせしました。先生に変えていただけましたよ。」
すると、あんなに真っ赤になっていたAさんの顔が・・・
「そう。ありがとう。ごめんなさいねぇ。お手数かけたわねぇ。」
・・・・・うってかわって穏やかな福顔に。
ぺこぺこしながら会計に。そこでもにこにこ
「ありがとうね。お手数かけたわね」
さらに会計のあと、わざわざこちらに戻ってきてニッコリ一言。
「本当にありがとうね」
・・・・・・あのう・・・お急ぎだったのでは・・・・・?