毎日調剤していると、失敗作が生まれます。
たとえば子供用の風邪薬。
3〜4種の粉を混ぜて、いざ患者さんに渡そうとすると、
「この子、水薬しか飲まないんですよねぇ・・・。先生にも言ったんですけど・・・」
と申し訳なさそうに言われたり。
大抵その場合、処方したDrに電話して水薬に変えてもらうんだけど、先に作ってしまった粉薬はボツになります。
このボツの薬は、悲しいけどゴミ箱へ。
でも救ってあげられる(再利用できる)薬もあります。
例えば、錠剤を「一包化」している薬。
これは、PTPシート(10錠くらいの薬が台紙に入っていて、飲むときにプチって剥くやつね)からプチプチ取り出して、1回に飲む薬を全てパックしている薬のこと。
処方箋の間違いや、作るときにコンピュータ入力を間違えて作ってしまい、患者さんに渡す前に気が付いて、正しく作り直して渡したりすることがあるの。
で、あとから時間のある時に、失敗作をパックから取り出して一つ一つの錠剤を何の錠剤か見て、「一包化」の機械に戻します。
錠剤には1個1個に識別コードというものがあって、アルファベットと数字を組み合わせたコードが印字(もしくは刻印)されているんです。
(※最近は識別コードではなく、錠剤の名称が印字されているものもあります)
だから、白い錠剤が何種類もあっても、「これは〇〇〇、これは×××」という感じに、薬の名称がちゃんとわかるようになっているんだよね。
でね、今日それをしていた同僚『ブルー』から、「う〜ん、これ、わからん・・・」と聞かれ、
「うーんと・・・、これはバソメッ〇。これは・・・、イ〇デラル。」と、AIは答えたわけなんだけど。
でもあと1種類がわからない。
ちなみに「識別コード辞典」というものがあって、コードを暗記していなくても、その本で数字とアルファベットを調べたら、なんて名前の薬かわかるんだよね。
でも。
なんだかコード辞典で調べるのはAIのプライドが許せない。
・・・うーん、絶対に見覚えがある。
TA〇31・・・なんだっけ??
うんうん唸っていたら、横から別の同僚『JIN』が登場。
一緒に「うーん、見覚えはあるんやけど・・・」と悩み始める。
AIとブルーとJIN3人でうんうん唸って、
「本で調べたらいいやん」
「でもなんかクヤシイ・・・」
「うーん、わかる。でも・・・」
「あー!・・・これ!?」←JIN正解!
答えはカ〇グートという薬でした。
あおば薬局では、そんなに珍しくない薬です。
どうしてコレがわからなかったんだろう・・・。
なんか・・・クヤシイ。
JINは正しい答えを教えてくれたわけなんだけど。
・・・なんかクヤシイ〜〜〜!!
(AI)